どもサピパパです。サピックスの2022年度における中学入試の傾向分析が、さぴあ3月号に掲載されました。しかし、この記事がとにかく長い。文章量が多い。全10ページ。
サピックス生向け2022年度首都圏中学入試の動画まとめ記事はこちら。
そこで、この記事を要約し、実際の数字等を用いて検証再構成したいと思います。
志望校選び
- 学校見学の機会が少なかったため、偏差値で選ぶ傾向が多かった。第一志望以外はすべて合格優先の学校選びという家庭も
- 第一志望の多様化。特に女子では女子校、共学校、早慶、国公立と多岐に分かれた
- 結果として、2月1日の難関入試日にチャレンジ校を持ってこない受験校選択パターンができた
合格実績
- 筑波大学付属駒場中と駒場東邦中は史上最多の合格者
- 昨年を上回るのが、難関・人気校では、筑駒、駒東、早稲田中、早稲田大学院、慶應普、聖光、栄光、桜蔭、雙葉、渋渋、市川、東邦大東邦、など
- 筑駒、桜蔭は人気とは別にチャレンジを避けるという意味で志願者が減った。ただし、チャレンジ層が減っただけなので、難易度は変わらなかった
人気校の傾向
- 6年後の大学受験(大学進学実績)を見据えた中学校選びがトレンドの様子
- 豊島岡、洗足学園は大学進学実績(豊島岡→現役医学部医学科、洗足→旧帝大)の伸びで人気が出ている
- 神奈川県では栄光、聖光対決で、最近は聖光人気が続いている。これも大学進学実績で説明可能
- フェリス女学院中も、環境、教育理念、校風、大学実績などで選ばれている
- 共学では渋渋の人気が高まっており、その傾向は特に女子で顕著
中学受験で結果の出た家庭・生徒の共通点
- コロナの流行する前の早い段階で文化祭や体育祭で学校を見学していた生徒は、モチベーションを保ち最後まで頑張れた
- 昨年秋ころ(9月~12月)にコロナが落ち着いたとき、コロナ前と同様に受験準備ができた家庭は入試結果が良かった
- サピックス講師の話を素直に聞いて、こつこつと準備のできた「信じてやり続けられる生徒」は結果が出た
- 壁にぶつかったとき、授業態度や問題の解き方を振り返り、見直せるかどうか。よくなかった点、ミスした箇所を自分で見つけられるかどうか
- リモートワークで時間のできた保護者が子どもの受験により関わろうとして空回りするケースがあった。ネットで得た情報の継ぎはぎは子どもを混乱させる
教科別の傾向2022
算数
- 難易度は例年通り
- ひと工夫(ひねり)を入れて対応力を見る問題の割合が増えてきている
- 「場合の数」での試行錯誤、「速さ」でのグラフの読み取りなど
国語
- 昨年と比較し難化
- 文章の出典は例年通り最近のものが多い。首都圏校では2021年中出版の作品が3割強、2020年までも含めると5割強
- 大学入学共通テストを意識した2つの文章の共通点を見つけさせる問題
- 会話によるやり取りの問題
理科
- 受験生間の点数差のつかなそうな簡単な問題が多かった
- 簡単そうに見えて、聞き方を変えたり、知識を広めに聞くなどの工夫あり
- 対応力を問う問題、身の回りの生活にかかわる題材が問題になる傾向
社会
- 難易度は例年通り
- 統計の問題では資料が細かくなってきている
- 歴史をとっかかりに、それに関連する社会問題などを含めて対応力を見る問題
- 公民はさまざまな社会問題を、どのように考え、自分の言葉にできるかが問われている
- 中学入試の社会問題ではほとんどタブーがない
- コロナ関連は昨年がピーク。SDGsは引き続き人気のテーマ
- 開成中の社会は素晴らしい問題だった
↓サピックス2022年度首都圏中学受験動画の感想
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